思うところがあり、最近バッハのフランス組曲5番を練習している。
子供のころに習ったものって、驚くほど鮮明に覚えていたりするけれど、
さすがに運動機能は衰えていて、音は覚えていても、指が全く思うように動かず、
ウキーとなりながら練習している今日この頃。
当時師事していた先生の意向で、某S社の楽譜を使用していたのだが、
その楽譜には装飾音の弾き方がわりと細かく書かれており、
指示のない装飾音についてはその音の二度上の音から弾くと教わっていたため、
指示のあるものは楽譜通り、それ以外は上から弾いた音で、私の記憶は成り立っていた。
ところが、ためしに聞いてみたペライアの演奏にびっくり。
フランス組曲って、こんなに美しい装飾音がいっぱい入った作品だったのか。
とくにサラバンド。
ただゆっくりなだけの曲で、良さが全くわからなかったのだけど(たぶん自分の演奏の記憶なんだろうけど)、ペライアのサラバンドは別の曲ではないかと思ってしまうほど、優雅で美しい曲だった。
そういえば、子供のころは音源聴くことってほとんどなかったもんなぁ。
それにしても想像力と音楽性のなさ(涙)
フランス組曲への認識を新たにした私は、ちょっとノックアウトされた。
幸い、音を覚えているアルマンド、クーラント、サラバンド、ガヴォットをとりあえずさらってみて
あとは半分くらい忘れてるブーレとルール、譜読みしてなかったジーグにも手を伸ばし
いつかまとめて弾いてみたいな。