ほぼほぼひとりごと

クラシックの歌を歌っています。歌のこと猫のこと日常のことぶつぶつ言ってます。

歌います♪

演奏会のお知らせです。

東京オペラ コンセール・ド・コテツ 日暮里 に出演いたします。
今回はフォーレ の二重唱「この世では全ての魂が」とレハールのメリーウィドウより「ヴィリヤの歌」を演奏いたします。
3月22日(金)夜、ぜひお越しくださいませ。

チケットはチラシ左下のQRコードよりお求めいただけます。事前にお知らせいただけましたら、クーポンコードのご案内いたしますのでご連絡くださいませ。クーポンコードのご入力で500円割引適用されます😊

よろしくお願い申し上げます。

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潤平くんのこと

1998年8月30日

初めて参加した門下発表会。

 


そこで歌っていた奇跡のような美声のテノール、それが潤平くんでした。

 


プロでもなく、音大生ですらない。でもその声はその時点ですでにすばらしく、その響きは私の心の琴線に触れまくり、その歌は私の感情を揺さぶりまくり、大きな衝撃を受けたその日からずっとあなたの声が大好きだった。

 


何回目かの発表会ではデュエットを歌いました。椿姫の「パリを離れて」お互い初めてのデュエット。病床のヴィオレッタに駆け寄るアルフレード、潤平くんもまだ演技に慣れていなくて、なんだかお相撲の取り組みみたいにぎこちなくドタドタと駆け寄ってきたりして、その後しばらく笑いのタネになったね。

 

当時私はピアノを弾いていたので、潤平くんのレッスンでもよくピアノを弾かせてもらいました。そのときに近くで声が聞こえるのもとても嬉しく、贅沢な時間でした。


音大卒業後の読売新人演奏会で文化会館のホールが震えるほど響き渡った潤平くんの声。忘れられません。

大学院も無事に終えてその後のイタリア留学。いろいろと大変なこともあったけれど、留学の間も帰国のたびに食事をしたり素晴らしい歌を聞かせてくれたりしたよね。

野田のコメスタでみんなで集まったのも楽しかった。

 


長いスランプに陥ったこともあったね。その頃から、演奏会を聴きにいくと、あとから必ず電話をかけてきてくれて、お礼と感想、ダメ出しを求められたっけ。

どんなときも真摯に誠実に、自分の声や歌と真っ直ぐに向き合いながら、いつも練習を重ねて乗り越えていったよね。


留学を終えてせっかく帰国したのになかなか外で歌おうとしなかったのを、なんとか動かしたくてむりやり歌ってもらったりしたよね。はっぱをかけたような形だったけど、本当は私が潤平くんの歌を聴きたかっただけだったんだ。その時に書いてくれた紹介ブログ、とても嬉しかったのを今でもよく覚えています。

 

http://jumpeiutacciao.blog.fc2.com/blog-entry-17.html?fbclid=IwAR1YdbdU4B0dL_ijxlFemL_ZAhGInZiaKYuqVVz4e9WRd_jRm7QQl0QoTyg_aem_ATVkS1Li7BYNhQbIOyuSi1AWKdE0Au0pmWovLeaNXnz5n1fHe3rEqUH1a-dVNg5h73k

 


はじめて出会ってから25年とすこし、若い頃のキラキラした響きはまったく褪せることなく、それどころか年齢や結婚によってさらに艶も脂も増して、これからももっともっと素敵な声になっていくのを楽しみにしていました。

 


どんなときも真摯に誠実に、あたたかくときにはクールに、妥協せず弛まず、歌に向かう姿はいつも憧れで私の道標でした。

そのあなたがいなくなり、私は途方に暮れています。あなたの存在は私にはあまりに大きすぎました。

 


安らかに、なんて今は言えません。

時々でいいから、空の上からまたあのキラキラした声を聴かせてね。

 


ほんとうにほんとうにありがとう。

 

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歌いました♪

こちらも昨年の話笑笑

 

合奏の翼にのせておくる 東京オペラ歌の演奏会 第六回
終演いたしました。

私はフィガロの結婚より 喧嘩の二重唱とマルチェッリーナのアリアを演奏いたしました。

喧嘩の二重唱は二回目でしたが、今回初めて歌ったアリアは技術的にも難しく、苦手なFisが何度も出てきてその度に崩れそうになったりとなかなか苦しめられましたが、最後の一週間でなんとか立て直し、演奏会のタイトルどおり、合奏の翼に気持ちよく乗せていただき、最後まで歌い切ることができました。

ご来場くださったお客さま、スタッフの皆さま、共演者の皆さま、小鉄先生、本当にありがとうございました。
またいつか、こんなふうに歌えますように。

 

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歌いました♪

もう昨年の話ですが。。。笑笑

 

アール・リリック 終演いたしました。

美しいマスネの音楽、中でも大好きなタイース
今回のハイライトはどの場面もそれぞれに美しくて大好きなのですが、なかでも最後の死の場面に入ったときに流れてくる瞑想曲のテーマはまた格別に美しくて、それが聞こえてきた時にはあまりの美しさに涙が出そうになりました。

思い起こせば三年前、タイースが歌いたくて歌いたくて、先生にリクエストをしてやっと歌えるようになった矢先にコロナ蔓延で演奏会が中止。
その後、演奏会が再開されてからもさまざまな要因で叶わず、3年半経った今回ようやく実現しました。

そんな喜びを噛み締めながら、ラストで無事に帰天するときには、テキストの通り、会場の向こうの空に神様が見えた気が笑

ご指導くださった村田先生、共演の吉永さん、お世話になった関係者の皆様、お越しくださったお客様、ありがとうございました。

そしてなにより、美しいマスネの音楽をさらに美しく生き生きとした音楽として演奏してくださったマスネ愛あふれる伊藤友香さん、本当にありがとうございました。彼女無くしては今回のタイースは実現しなかった。

マスネのオペラを指揮なしで演奏することの難しさは、ここ数回のアールリリック出演で嫌というほど思い知らされていましたが、短い練習時間の中でも問題点を的確に捉えて改善しつつ音楽的な美しさも高みまでもっていく、そんな素晴らしいピアニストの友香さんの情熱と音楽のおかげで、おそらく今のベストの演奏ができたのではと思います。(もちろん反省点は多々ありますが)

さ、この余韻を感じつつ、また次の課題に進もうかなと思います。

 

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歌います♪

演奏会のお知らせです。

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合奏の翼に乗せておくる 東京オペラ 歌の演奏会 第六回

 


モーツァルトのオペラ作品から、弦楽合奏に乗せてアリアや重唱曲をお届けする演奏会です。

ピアノ伴奏も素敵ですが、弦楽器が入ると音楽がより一層しみじみと味わい深く、体に染み渡って幸せな気持ちになります。

 


私はフィガロの結婚から、マルチェッリーナのアリアおよび喧嘩の二重唱を演奏いたします。

 


若い演奏家たちに混ざって、少しこそばゆい感じもしますが笑、たくさんの刺激を受けつつ練習に励みたいと思います。

 


皆様のお越しをお待ちしております😊

歌います♪

演奏会のお知らせです

いつものアールリリックです。

 

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今回はマスネの「タイース」をハイライトで歌わせていただきます。

コロナ前から何度もキャンセルになっていたタイース。諦めかけていましたが、ようやく挑戦できることとなりました。
今回はタイースと僧侶アタナエルの二人のハイライト、アタナエルは何度もお世話になっているバリトンの吉永研二さん、そしてそしてピアノはマスネへの深い愛❤️で繋がっている伊藤友香さんです。

日曜日の夜ですが、よろしければお越しくださいませ。

以下、タイースのあらすじと私の思うところを長々と笑笑。。。

美の神ヴィーナスに仕え、享楽的な日々を送る高級娼婦のタイース。自分の美しさがいつかは失われてしまうのではと焦燥の念に駆られていると、僧侶アタナエルがやってきて、彼女に信仰の道を説きます。
やがてタイースは改心し、二人は命からがら砂漠を通り抜け、アタナエルは尼僧院までタイースを送ってその場を離れますが、ほどなくして自分がタイースの虜となってしまっていることに気がつきます。
何度振り払っても消えぬ思いはとうとう抑えられなくなり、アタナエルは尼僧院のタイースのもとへ駆けつけますが、何ヶ月もただひたすら神に祈りを捧げ続けた彼女の命は風前の灯となっていました。
イースへの思いを訴えるアタナエル、その思いに応えることなく、ただ神への愛を歌い続けるタイースはやがて息絶えます。

イースといえば「タイスの瞑想曲」。
ヴァイオリンの名曲として有名ですが、もともとこのオペラの中で娼婦タイースが改心する場面で演奏される音楽です。
この瞑想曲のテーマはオペラ中に何度か出てきますが、中でも最後のタイースの死の場面で聞こえてくる音楽は力強くも切なく、静かでいながら激しく、官能的で敬虔で、何度聴いても魂を揺さぶられます。
また、この場面に限らず、たとえばタイースをランダムにザクザク切り取ったとしたら、きっとどの断片も異なる表情でどれも魅力的だと思います。
そんな音楽を少しでも表現できるよう、思いを込めて演奏いたします❤️

歌いました♪

ともにうたおう ソロイスツ&女性合唱団 演奏会
終演いたしました。
ご来場いただきましたお客様、関係者の皆様、ありがとうございました。

前半に演奏したスタニスラオ・ファルキの歌曲のうち一曲目
「涙と夢」音楽はバッハの平均律e-mollの前奏曲にメロディをのせたもの(グノーのアヴェマリア的な)、詩はシューマンの詩人の恋で使われているハイネの詩「Ich hab’ im Traum geweinet(ぼくは夢の中で泣いた)」の伊語訳です。
16分音符で流れ続ける涙のようなピアノの上で、歌が嘆き節を語るのですが、歌の揺れをピアノの金澤さんが見事に支えてくださり、というより、ピアノの涙を聴きながらそれに乗って上手いこと嘆かせていただいた、というべきか笑
(中村様が撮影してくださった写真はこちらの歌の時のものと思われます。)

「バッラテッラ」はセレナータ。
愛する女性の部屋の下で歌い、彼女をバルコニーに誘い出したいぼくは、月の加勢を願います。「その光で彼女を誘い出しておくれ。もし彼女に会わせてくれたら、ぼくはお前を真珠と、銀と、オパールと、金の琥珀と呼ぶよ。でも会わせてくれないのなら、お前なんてただのドクロ、○ゲだ!」と悪態をつきます笑
これでも悪態は省略されていて、全編通すともっと悪口いってるとんでもないこの詩は、アッリーゴ・ボーイト(ヴェルディのオペラの台本作家として有名な)のものです。
音楽、とくにピアノがとても美しくて、そんなこと歌ってるなんて思えないような作品なんですけれど笑

後半のアウベルト・ネポムセーノの「無原罪のお宿り」は、少し前にも書きましたが、いろいろあった一日を振り返り、その一つ一つに感謝しているような、そんな音楽であると感じ、音楽が終わった時にはなにか温かいもので胸の中がいっぱいになりました。

滅多に(ほとんど)演奏されないこの作品に、生き生きとした感情を吹き込む小鉄先生、そしてそれを音で表す金澤さん、本当に素晴らしかったです。とても素敵な作品に参加できて幸せでした。ありがとうございます。

そして、以前にも書いたことですが、ともにうたおう女性合唱団のみなさま、イタリア、ノーリでの演奏会が中止になった2020年3月以来、3年越しでまたお仲間に混ぜていただき、とても幸せでした。
またご一緒できる機会があることを願って☺️
ありがとうございました。f:id:littlewhiteflower:20230615094517j:image
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